宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/10/25 09:43 更新 687黒点群が中規模フレアを起こしました。また、太陽風の速度が上昇し、オーロラを活発にしています。 担当 篠原 687黒点群は活発に活動を続けています。 今朝、25日5時(世界時24日20時)に、M2.3の中規模フレアを発生させました。 この黒点群は太陽の中心付近に達しており、 CME(太陽ガスの放出現象)を起こしている場合は、地球へ影響を及ぼすことになるでしょう。 SOHOの今後の観測データに注目して下さい。 687群はその他にも小さなCクラスの小規模フレアを何度も起こしています。 今後も中規模クラスのフレアへの注意が必要です。 (黒点写真は更新されておらず、22日のままになっています。ご注意ください。) 一方、太陽風の速度が、24日12時(世界時24日3時)頃から450km/秒に上昇し、 現在は470〜500km/秒と高速状態に達しています。 この変化は回帰性の変化(太陽の自転とともに、27日周期で繰り返す変化)の様です。 27日周期の図をご覧下さい。 27日前の9月27日の太陽風の変化を見ると、 わずかですが速度が300km/秒から400km/秒に上昇する変化が見られています。 この変化は更に前の周期でも見られており、注意していました。 しかしながら、変化の幅が小さくなっていた事と、 SOHO EIT284の太陽画像にコロナホールなどの目立った構造が見られない事から、 今周期はほとんど変化が見られないのではないかと予想し、 昨日のニュースで太陽風に目立った変化は無いでしょうと記していました。 しかし、実際には太陽風の高速風の構造は以前よりも強まっていた様です。 太陽風の速度の上昇とともに、磁場の強度も10nT近くに強まっています。 南北成分の変動が起こっているため、オーロラが活発になっています。 AE指数のグラフでは800nTの変化も観測されています。 高速風は引き続き2〜3日続きそうです。 磁場が強まっている間は、南向きへの変化に伴ってオーロラ活動が見られるでしょう。 また、CMEによる突発的な擾乱への注意も必要です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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