宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2004/10/11 06:53 更新 コロナホールの影響で太陽風速度が420km/秒にやや上昇しています。磁気圏は静穏です。 担当 篠原 ACE衛星の太陽風観測によると、10日23時半(世界時10日14時半)頃、 太陽風磁場のセクター境界を越えました。 大まかに「地球から太陽方向」だった太陽風の磁場が 「太陽から地球方向」に変わっています。 セクター境界を越えると、太陽風の様子が急に変わる事があります。 今回も、太陽風の速度が急に上昇し、 380km/秒から400km/秒、そして現在は420km/秒に上がっています。 SOHO EIT284カメラの太陽画像の下寄りに暗く見えている、 コロナホールの影響が地球に及んでいると思われます。 太陽風磁場の強度も強まっていて、速度が上昇を示した頃に10nTに達しています。 現在はやや下がって7nT程度です。 420km/秒という速度は、太陽風の通常のレベルです。 磁場がやや強まっていますが、南向き成分(赤線のマイナス成分)は時々見られる程度で、 速度が特に速い状態ではないため、磁気圏の活動は穏やかなままです(AE指数参照)。 太陽風の速度はもう少し上昇するかもしれませんが、あまり大きなものではないでしょう。 磁場強度が強い間は、南向きに対応して弱いオーロラ活動が見られるかもしれません。 やがてコロナホールの影響を抜け、太陽風の速度が下がり、静穏な状態が続くでしょう。 GOES衛星のX線データを見ると、小規模のフレア活動がいくつか見られています。 これらは太陽の西の端の活動領域が起こしていたものです。 この領域は太陽の向こう側に没しつつありますので、フレア活動は今後穏やかになるでしょう。 太陽黒点はほとんど見る事ができません。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|