宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
コロナホール (NICT)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
カナダ磁場 (CANOPUS)
オーロラ帯 (CANOPUS)
オーロラ(衛星) (NICT)
Alaskaカメラ (SALMON)
カナダカメラ (CANOPUS)

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙環境情報
太陽地球環境予報
太陽地球環境情報サービス
宇宙天気システムグループ
Space Environment Center
これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/10/ 6 10:45 太陽風の速度は遅く、磁気圏は静かです。太陽の東端でフレア活動が続いています。
2004/10/ 7 11:25 太陽風の速度は300km/秒に下がり、磁気圏は穏やかです。太陽では小規模フレアが発生しています。
2004/10/ 8 06:35 太陽風の速度はとても遅くなっています。磁気圏は静かです。フレア活動も穏やかです。
2004/10/ 9 11:01 太陽風磁場のセクター境界を越え、磁場強度・速度に変化が現れています。磁気圏は静穏です。
2004/10/10 06:45 太陽風の速度は低下し、磁気圏は静穏です。今後、コロナホールによる高速風が来ます。
最新のニュース

2004/10/11 06:53 更新
コロナホールの影響で太陽風速度が420km/秒にやや上昇しています。磁気圏は静穏です。

担当 篠原

ACE衛星の太陽風観測によると、10日23時半(世界時10日14時半)頃、
太陽風磁場のセクター境界を越えました。
大まかに「地球から太陽方向」だった太陽風の磁場が
「太陽から地球方向」に変わっています。
セクター境界を越えると、太陽風の様子が急に変わる事があります。
今回も、太陽風の速度が急に上昇し、
380km/秒から400km/秒、そして現在は420km/秒に上がっています。
SOHO EIT284カメラの太陽画像の下寄りに暗く見えている、
コロナホールの影響が地球に及んでいると思われます。

太陽風磁場の強度も強まっていて、速度が上昇を示した頃に10nTに達しています。
現在はやや下がって7nT程度です。

420km/秒という速度は、太陽風の通常のレベルです。
磁場がやや強まっていますが、南向き成分(赤線のマイナス成分)は時々見られる程度で、
速度が特に速い状態ではないため、磁気圏の活動は穏やかなままです(AE指数参照)。

太陽風の速度はもう少し上昇するかもしれませんが、あまり大きなものではないでしょう。
磁場強度が強い間は、南向きに対応して弱いオーロラ活動が見られるかもしれません。
やがてコロナホールの影響を抜け、太陽風の速度が下がり、静穏な状態が続くでしょう。

GOES衛星のX線データを見ると、小規模のフレア活動がいくつか見られています。
これらは太陽の西の端の活動領域が起こしていたものです。
この領域は太陽の向こう側に没しつつありますので、フレア活動は今後穏やかになるでしょう。
太陽黒点はほとんど見る事ができません。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)





この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。