宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/10/ 4 11:17 太陽風磁場が南向きで推移しています。このため、オーロラ活動が活発になっています。
2004/10/ 5 13:13 太陽風の磁場強度が下がり、オーロラ活動は弱まっています。
2004/10/ 6 10:45 太陽風の速度は遅く、磁気圏は静かです。太陽の東端でフレア活動が続いています。
2004/10/ 7 11:25 太陽風の速度は300km/秒に下がり、磁気圏は穏やかです。太陽では小規模フレアが発生しています。
2004/10/ 8 06:35 太陽風の速度はとても遅くなっています。磁気圏は静かです。フレア活動も穏やかです。
最新のニュース

2004/10/ 9 11:01 更新
太陽風磁場のセクター境界を越え、磁場強度・速度に変化が現れています。磁気圏は静穏です。

担当 篠原

8日12時(世界時8日3時)頃、太陽風の磁場のセクター境界を越えた様です。
太陽風磁場の大まかな方向が、
「太陽から地球向き」から「地球から太陽向き」に切り替わっています。
それに伴って、太陽風の様子にも変化が見られています。
磁場の強度が10nTに強まり(現在は5nTに減少)、
速度も400km/秒に上がっています(速度としては通常のレベルです)。
ここまでは磁気圏への影響はほとんどみられず、AE指数の変化も大きなものはありません。
これ以上の速度の上昇がなければ、磁気圏は穏やかな状態が続くでしょう。
太陽風磁場が南を向く事で、弱いオーロラ活動が見られる可能性があります。

SOHO EIT284の太陽画像では、
太陽の中心やや下寄りにコロナホールが見えています(暗く見えている部分)。
もう2〜3日ほどすると、ここから吹き出している高速の太陽風が地球に当たる様になります。
その前に太陽風磁場の強度が強まって、
速度の上昇とともにオーロラ活動を活発にする可能性があります。
今後の変化に注目して下さい。

太陽面はほとんど黒点が見られない状態になっています。
GOES衛星のX線グラフもほとんど変化がなく、フレア(太陽爆発)活動はたいへん穏やかです。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。