宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 9/15 11:22 更新 太陽風の速度は高速です。オーロラ活動がとても活発になっています。新しいCMEのため、衝撃波が再び到来しそうです。 担当 篠原 高速の太陽風が続いています。 ACE衛星の観測によると、速度580km/秒前後の状態が継続しています。 太陽風磁場の強度は10nTから5nTに下がりつつありますが、 -5〜-10nTの南向き成分が頻繁に現れていました。 このため、磁気圏のオーロラ活動をかなり刺激しています。 AE指数のグラフを見ると、1000nT前後の活発なオーロラ活動がほとんど連続的に現れています。 沖縄の磁場データにも、オーロラ活動による激しい上下動が現れています。 全体的なレベルがやや低下していますので、弱い磁気嵐としての発達が起きている様です。 予想されていたコロナホールの影響と相まって、高速の太陽風はもうしばらく続きそうです。 太陽風の磁場強度は次第に弱まって行くと思われますので、 それに従ってオーロラ活動も次第に低下すると予想されます。 一方、昨日、14日18時(世界時14日9時)に新しくM1.5の中規模フレアが672黒点群で発生しました。 今回も弱いですがCME(太陽ガスの放出現象)が観測されています。 直前に、太陽の裏側と思われる別のCMEが発生しているため、 LASCO C3カメラの画像ではこの様子はとても見にくくなっています。 そのため、LASCO C2カメラの画像を掲載しています。 太陽から全方位に吹き出すfull halo CMEになっている様です。 このCMEによる新たな太陽風の衝撃波が、16日の夜から17日の午前にかけて地球に届くと思われます。 再び太陽風の速度が上昇し、オーロラ活動が活発になったり、 弱いと思われますが磁気嵐が発達する可能性があります。 太陽からの高エネルギープロトンの放射は減少し、20PFU程度にまで下がりました。 この様に、太陽黒点672群はM、Cクラスの中、小規模のフレア活動を続けています。 勢力はやや強まっている様です。 地球に向かってほぼ正面に来ている事もあり、今後も注意が必要です。 SOHO衛星LASCO C2カメラによる、14日18時(世界時14日9時)のCME(太陽ガスの放出)の様子。 (c) ESA & NASA ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT GOES衛星の太陽放射線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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