宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 8/25 10:21 更新 太陽風の速度は300km/秒に下がっています。磁気圏は静穏です。 担当 篠原 ACE衛星の観測によると、太陽風の速度は次第に低下し、 現在は300km/秒とかなり低速になっています。 太陽風磁場は4nT前後、時折南北に大きく変化が見られていますが、 太陽風の速度がとても遅いため、地球磁気圏の活動はとても低調です。 オーロラの活動度を示すAE指数のグラフにはほとんど変化が見られません。 太陽は約27日で一回転して同じ面を地球に向けます。 このため、太陽風もまた27日毎に同じ変化を繰り返す傾向があります。 この特性を利用して、27日前の宇宙天気の変化から今後の予報を立てる事ができます。 27日周期の図をご覧下さい。上の段が前周期(27日前)の、下の段が現在のグラフです。 緑色の線は太陽風の速度です。 7月26日に急激な増加が見られていますが、 これは突発的な現象(CME)によるもので、周期性はありません。 急増の後、速度は緩やかに低下し、 このグラフに見える8月7日まで400km/秒前後の低速状態が続いています。 8月7日には太陽風磁場が強まっていて、磁気圏はやや活動的になった様です。 今周期も同様の変化が見られそうです。 SOHO EIT284カメラの太陽画像を見ると、 コロナホール(周囲よりやや暗く見える領域です)は、今の所全く見られません。 27日周期の図の通り、9月に入るまでは穏やかな状態が続きそうです。 その後、太陽風磁場の強まりや、太陽風速度の上昇が見られるかもしれません。 1週間以上先の予報に対しては、SOHO衛星によるコロナホールの観測ができないので (まだ、太陽の東縁の向こう側です)、不確実性が増してしまいます。 太陽面も現在は穏やかです。 黒点群は小規模なものばかりで、フレア活動(太陽爆発)も無く、静かです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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