宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 8/16 12:14 更新 656黒点群は依然活発に活動しています。太陽風の粒子の密度がとても少なくなっています。 担当 篠原 656黒点群は活発にフレア(太陽爆発)活動を続けています。 昨日のニュース以降も、M9クラスを最大として中規模フレアを5回程度起こしています。 656群は現在も規模が大きく、今後も中・大規模のフレアを発生させる可能性があります。 この黒点群は次第に太陽の西縁に近づいています。 フレアに伴って大規模なCME(太陽ガスの放出現象)を起こした場合でも、 地球へ影響を及ぼす可能性は次第に減少しています。 太陽風は太陽から吹き出しているプラズマ粒子の流れです。 普通は1立方cmに数個程度の粒子が入っています。 しかし、昨日辺りから粒子の数が大きく減り、1立方cmあたり0.1個近くにまで下がっています。 今日の1枚目の図に1週間幅のACE衛星のデータを表示しますが、 3列目の橙色線が密度のグラフです。一番下の0.1に近づいています。 地球の磁気圏は、太陽風の圧力によって押し潰され、吹き流しの様に変形しています。 密度が下がると太陽風の圧力が減るために、地球の磁気圏はより自由にふくらむ事ができます。 見る事はできませんが、今地球の磁気圏はいつもより数倍大きく宇宙に膨らんでいるはずです。 太陽風の速度は380〜360km/秒とやや遅くなっています。 磁場も強度5nT、北寄りになっています。 このため磁気圏はとても穏やかです。 この数日発生しているフレアに伴って、CMEがSOHO LASCO C3カメラでいくつか観測されています。 大規模の現象は見られませんでしたが、 これらの影響で、ここ数日間ほど太陽風に乱れが発生する可能性があります。 この場合、磁気圏もやや活動的になると予想されます。 ACEが観測した1週間の太陽風データ。3列目の橙色の線が太陽風の密度(3番目の橙線)。 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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