宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 8/ 9 10:58 7日から8日にかけて、太陽風の速度が500km/秒まで上昇しました。現在は下がり、静穏です。
2004/ 8/10 09:58 太陽風磁場が強まり、磁気圏の活動がやや活発になっています。656黒点群が小さなフレアを盛んに起こしています。
2004/ 8/11 15:38 太陽風が高速(600km/秒)で、オーロラ活動がやや活発になっています。
2004/ 8/12 11:49 太陽風の速度はやや高速(500km/秒)で、磁気圏はやや活動的です。656黒点群が発達しています。
2004/ 8/13 10:35 太陽風の速度は緩やかに低下を続けています。656黒点群が活発に活動しています。
最新のニュース

2004/ 8/14 11:21 更新
X1の大規模フレアが発生しました。太陽風密度の急増が観測されました。

担当 篠原

太陽黒点の656群は引き続き規模を拡大しています。
今日未明の14日3時(世界時13日18時)にX1の大規模フレアを起こしました。
その後も、14日8時半(世界時13日23時半)にM3の中規模フレアを起こすなど、
活発な活動を続けています。
今後もXクラスの大規模フレアを発生させる可能性がありますので、注意が必要です。

ACE衛星の太陽風観測によると、昨日お知らせしていたCMEの影響による乱れが、
14日6時(世界時13日21時)頃に、
太陽風密度(ACEデータの3列めの橙色線)の増加という形で見られた様です。
それまで、1立方cmあたり4個程度だった太陽風粒子の密度が、急に30〜40個に増加しています。
太陽風速度は変化なく、400km/秒の通常レベルのままです。

これに続いて、太陽風磁場が大きく南北に変化する乱れが発生しています。
磁場強度は5nTと普通の強度ですので大きな乱れには発達しませんでしたが、
オーロラ活動がやや活発になっています(AE指数のグラフ参照)。
この磁場の乱れはもうしばらく続くかもしれません。

太陽黒点写真の東端(左端)に見える661群は、
7月後半に活発に活動していた652群が帰ってきたものです。
もうあの頃の勢いは無い様です。
SOHO EIT284画像でちょうど一周期前の写真と比べてみると、
右側の先月の写真の東側がとても明るくなっているのに対し、
最新の左の写真では強い輝きは見られません。



SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

8/14 01:06 UT

7/18 01:06 UT


SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。