宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 7/29 11:59 更新 磁気嵐はほぼ終わりました。放射線帯電子の密度がとても増加しています。 担当 篠原 衝撃波が通過し、太陽風の速度も落ち着いて来ました。 現在は550km/秒とやや高速という程度です。 太陽風の磁場強度も4nTと通常のレベルに戻っています。 磁気嵐はほぼ終息しました。 磁気嵐の発達度を示すDst指数は-50nT程度にまで回復し、間もなく静穏レベルに戻るでしょう。 (参考のため、NICTによるDst指数の予測値を掲載しています) オーロラの活動を示すAE指数を見ると、500nT程度の弱い活動が見られています。 太陽風の速度がやや高いため、この程度の擾乱は起こり易い状態です。 SOHO EIT284カメラの太陽画像右下にコロナホールが見えています。 やや南に遠く外れていますが、ここから吹き出している高速太陽風の影響が地球に及ぶとすると、 太陽風のやや高速の状態はもうしばらく続くと考えられます。 今回の一連の磁気嵐に伴って、放射線帯の高エネルギー電子の密度がとても増加しています。 GOES衛星の観測によると、赤線・青線ともにピーク値で10の5乗を越える様になっています。 10の4乗が警戒を始める線ですので、その10倍に達している事になります。 衛星の運用で障害が発生する可能性が高まっています。 非常に活発に活動を続けていた652黒点群もいよいよ西の端に没しつつあります。 今日の黒点写真が最後の姿になるかもしれません。 この群は弱まりつつありますが、CからMクラスの小・中規模フレアを現在も頻繁に起こしています。 今朝も29日9時(世界時29日0時)にM2の中規模フレアを発生させました。 昨日、28日10時(世界時28日1時)頃に開始し、 28日15時(世界時28日6時)にピークに達したC4クラスの、大変長時間に及ぶフレアが観測されています。 このフレアに伴って、CME(太陽ガスの放出現象)がSOHO LASCO C3カメラで観測されました。 発生源の652黒点群が太陽面の西に寄っているため、ガスのほとんどは画面の右側へ飛び出しています。 この高速のガスの一部が、明日の夜以降に地球へ到達するかもしれません。 この場合、磁気圏に擾乱が起きる可能性がありますが、 吹き出したガスの端の方なので、小規模な擾乱に留まるでしょう。 ニューラルネットワークによるDst指数(赤道環電流)の予測(赤線)。 (c) NICT SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化 (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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