宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2004/ 2/27 11:27 太陽フレアが頻発しています。セクターの切り替わりに伴い、磁気圏がしばらく乱れそうです。
2004/ 2/28 12:34 太陽風がやや乱れています。明後日頃からコロナホールの影響が始まります。
2004/ 2/29 06:42 太陽風の速度が500km/秒に上昇しています。磁気圏がやや乱れています。
2004/ 3/ 1 11:15 太陽風の速度が650km/秒へ上昇しています。磁気圏の乱れに注意して下さい。
2004/ 3/ 1 11:15 太陽風の速度が650km/秒へ上昇しています。磁気圏の乱れに注意して下さい。
最新のニュース

2004/ 3/ 2 08:22 更新
高速太陽風が続いています。オーロラ活動が活発になっています。

担当 篠原

太陽風の速度(ACEデータの黄色線)が高い状態が続き、600〜700km/秒の間で推移しています。
磁場の強さ(白線)も5nTの強さを保っており、
南向き成分(赤線のマイナス成分)が現れるとオーロラ活動が活発になっています。
1日22時〜2日6時(世界時1日13時〜1日21時)にかけて南向き成分が大きかった時間帯がありますが、
AE指数のグラフを見ると、この時間にオーロラ活動が活発になっていた事が分かります。

今後も、太陽風の速度が高い間は、太陽風磁場の南向き成分に対応して、
オーロラ活動が激しくなる事があるでしょう。

また、高速風の影響で静止軌道上の高エネルギー電子が急速に増加しています(1枚目の図)。
図の赤・青線が10の4乗の線を越えると、衛星に障害が起こり易くなると言われています。
この状態はしばらく続くと思われますので、注意が必要でしょう。

高速風の原因であるコロナホールですが、SOHO EIT284カメラの太陽画像に見られる様に、
一番広い領域が地球へ影響を及ぼす位置である西寄り(右寄り)の位置に来ています。
今日辺りが高速風のピークになるのではないでしょうか。
これからやってくるコロナホール(コロナホールの左半分側)は、
北半球側にやや緯度の高い領域に延びています。
このため、地球への影響はやや弱まる可能性があります。

太陽黒点の564群はいよいよ西縁に没しつつあります。
フレア(太陽爆発)活動もすっかり弱まり、目立った黒点群も無いので、
しばらく静かな状態が続くでしょう。



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, CRL



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。