宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
|
当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
|
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
| |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|
2004/ 2/12 10:44 更新 太陽風磁場が非常に強まったため、磁気圏の擾乱が激しくなりました。続いてコロナホールによる高速風が来ます。 2004/ 2/12 14:58 追加 太陽風の速度が上昇して600km/秒を超えています。磁気圏が大きく乱れる可能性があります。 担当 篠原 11日9時(世界時11日0時)頃にセクター境界を越えて、太陽風磁場の新しい領域に入った様です。 ACE衛星の磁場観測データを見ると、磁場の方向がこれまでの太陽から地球方向から、 太陽向きへと大きく切り替わっています。 この切り替わりの領域で、太陽風の磁場が大変強まっています。 ACE衛星の1枠めの白線の磁場強度のグラフを見ると、5nTだった磁場強度が20nTにまで強まっています。 磁気圏擾乱の要因となる南向き成分(赤線のマイナス方向)も 11日19時〜12日3時(世界時11日10時〜18時)にかけて-5〜-10nTと強まりが見られました。 太陽風の速度(黄色線)は400km/秒弱と遅いものでしたが、長時間強い南向きが見られたため、 磁気圏ではオーロラ活動がかなり活発になりました。 AE指数を見ると、500〜1000nTの活発な変化が継続しています。 また、沖縄の磁場変動を見ると、一気に-100nTに達する磁場の減少を記録しており、 小規模な磁気嵐と言える状態になっていた様です。 現在も太陽風磁場は強いですが、北向き傾向になっているためオーロラ活動は穏やかに戻っています。 SOHO衛星のEIT284カメラによる太陽画像では、コロナホールが警戒位置に達しています。 (コロナホールの右端が、太陽の中心と西縁(右の縁)との中間点に達した辺りです) これから太陽風の速度が上昇を始めると予想されます。 太陽風磁場の強度が大きいため、大きな南向き成分が現れる可能性があります。 この場合は磁気嵐、オーロラ活動などの擾乱が大変活発になります。 これからしばらく、状況の変化に注意が必要でしょう。 GOES衛星のX線データでは、太陽のフレア現象(太陽爆発)は静かな状態が続いています。 太陽黒点の551、554群は勢力を縮小している様です。 2004/ 2/12 14:58 追加 (篠原) 関連の図はページの最後にあります 12日11時(世界時12日2時)頃から太陽風の速度が上昇を始め、600km/秒を超えました。 これにより磁気圏で磁気嵐が発生したり、オーロラ活動が活発になる可能性があります。 太陽風磁場は、この記事執筆時点では20nTから10nTの間にあります。 南向き成分(赤線のマイナス方向)が強まれば、磁気圏の擾乱が激しくなるでしょう。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, CRL 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) CRL GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) 2004/ 2/12 14:58 追加 ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
|