宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 1/ 2 12:19 更新 太陽風が高速です。オーロラ活動も活発です。あと1日程度で一旦静まると予想されます。 担当 篠原 昨日お伝えした、1日7時(世界時31日22時)のC8クラスのフレア(太陽爆発)による CME(太陽プラズマの放出現象)が、SOHO衛星で観測されていましたので紹介します。 LASCO C3カメラ写真2枚目の、太陽の左側に小さく、飛び出しはじめのCMEが写っています。 残念ながら途中の撮影が無かったため、3枚目ではすっかり広がってしまっていますが、 画面の左端の手前くらいにCMEの先頭が延びているのが分かります。 ACE衛星の観測によると、現在も太陽風の速度(黄色線)は550km/秒と高いレベルを保っています。 昨日の磁場強度(白線)は5〜10nT程度を保ち、南向き(赤線がー側へ振れる)の時間帯が多かったため、 激しいオーロラ活動が時々発生していた様です。 オーロラの活動度を示すAE指数を見ると、1日18時、22時、2日3時(世界時1日9時、13時、18時)に 1000nTに達する激しい変化が見られます。 それ以外の時間でも、250〜500nTの変化を示しており、一日中オーロラ活動が活発だった様です。 太陽風磁場の強度は昨日より緩やかに減少の傾向を示していますので、 擾乱の起こり方は次第に弱まって行くと思われます。 SOHO衛星の観測が無いため、コロナホールの状況が分かりません。 太陽風は太陽の自転によって、27日周期で同じ変化を示す傾向があります。 27日前の太陽風の様子を振り返って、これからの変化を考えてみます。 下に「太陽風速度の27日間の変化」という図を示しています。 赤線に注目してください。これは過去27日間の太陽風速度の変化を示しています。 言い換えると、これから27日間の太陽風速度の予想とも言えます。 左端が現在です。27日前も今日と同じ550km/秒程度の高速な状態だった事が分かります。 この図によると高速太陽風はあと1日程度で下がり、静穏レベルに戻ります。 しかし、2日後から再び上昇し、4日後には800km/秒と大変高速な状態に達します。 こちらの高速太陽風は8日間も続いています。 これだけ長期に続くのは、太陽面に大規模なコロナホールが発生していたためです。 来週は警戒が必要でしょう。 ミクロネシア、ヤップ島の磁力計。NOAAの気象台に間借りして設置しています。赤道の磁気変化は宇宙天気研究にたいへん重要です。 (c) CRL 太陽風速度の27日間の変化 (c) CRL SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, CRL | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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