宇宙天気ニュース

 
当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です

これまでの経過
2003/11/27 07:16 静穏な状態です。太陽黒点507によるフレアに注意してください。
2003/11/29 08:42 しばらく静穏な状態が続くと思われます。
2003/11/30 08:04 とても静穏です。太陽風速度が350〜400km/秒に低下しています。
2003/12/ 1 12:31 太陽風磁場が南を向いているため、磁気圏内の活動度がやや上がっています。
2003/12/ 2 10:11 現在は静穏です。明日以降、コロナホールの影響による擾乱が予想されます。
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2003/12/ 3 10:57 更新
非常に静穏です。これからコロナホールの影響よる磁気圏擾乱が始まると予想されます。

担当 篠原

2日19時(世界時2日10時)頃からM1程度の中規模のフレア(太陽爆発)が発生しました(GOESのX線データ参照)。
太陽の西側(右側)の活動領域で発生したもので、
SOHO衛星のLASCO C3の画像にはCME(太陽ガスの爆発的な放出現象)が見えています。
このフレアの影響で、太陽放射線にやや増加が見られます。
発生箇所が西に外れていますので、地球に磁気擾乱を起こす事は無いと思われます。

SOHO EIT284の太陽画像に見えるコロナホールが、太陽の中心を過ぎ、西側(右側)へ進んでいます。
コロナホールから放出されている高速の太陽風が地球に届くまでには3日ほどかかります。
ですので、コロナホールが地球の正面を過ぎて西側に進んだ頃から、地球にコロナホールの影響が現れ始めます。

磁気圏はたいへん静穏な状態が続いています。
ACE衛星による太陽風データを見ると、太陽風の速度は一時500km/秒にまで上がりましたが、
その後は400km/秒に戻っています。
太陽風磁場も北寄りを向いていますので、磁気圏擾乱の要因としては小さなものになっています。

オーロラの活動度を示すAE指数を見ると、昨日からの24時間にはほとんど変化が見られません。
地球の北極域は非常に静穏だったことが分かります。


SOHO衛星EIT284カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

最新映像


SOHO衛星LASCO C3カメラの映像
(c) SOHO (ESA & NASA)

12/ 2 11:42 UT

12/ 2 12:42 UT

12/ 2 13:42 UT

12/ 2 14:42 UT


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SEC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, CRL





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。