宇宙天気ニュース
当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
これまでの経過
2003/11/25 10:44
太陽風の速度が再び上昇しています。オーロラ活動が活発化する可能性があります。
2003/11/26 11:37
静穏な状態が続いています。宇宙から見た日食の影をご覧ください。
2003/11/27 07:16
静穏な状態です。太陽黒点507によるフレアに注意してください。
2003/11/29 08:42
しばらく静穏な状態が続くと思われます。
2003/11/30 08:04
とても静穏です。太陽風速度が350〜400km/秒に低下しています。
過去のニュースの全リスト
2003/12/ 1 12:31 更新
太陽風磁場が南を向いているため、磁気圏内の活動度がやや上がっています。
担当 篠原
昨日のニュース発行後、太陽風の様子に変化がありました。
速度(黄線)が上昇し、500km/秒近くにまで達しました。現在も450km/秒レベルを保っています。
磁場の強度(白線)も強まり、15nTまで上昇しました。現在は8nT程度までコがっています。
重要な事は、日本時間で30日22時(世界時30日13時)頃から南向き成分が含まれる様になった事です(赤線をご覧ください)。
その後、-5nT弱の強度で南向き成分が続いています。
このため、磁気圏内の擾乱がやや活発化しました。
AE指数の図をご覧ください。
下段はAE指数と呼ばれる、オーロラの活動度の目安となる指数です。
オーロラに伴って流れる、北極圏の電離圏電流の最大強度を測定して得られる指数です。
日本時間1日0時(世界時30日15時)以降、500nT程度で推移しています(激しい変動と呼ぶレベルではありません)。
上段のAU/AL指数の変化の様子から、太陽風磁場が継続的に南を向いたために、
磁気圏内のプラズマの対流が発達したのだと考えられます。
沖縄の磁場変動にもその影響が表れています。
昨日、青線の静穏レベルまで戻った磁場変動のグラフが、急激に-50nT程度まで下がっています。
磁気圏対流の影響で、磁気圏内で環電流が発達した事を示していると思われます。
太陽風が現状を続ける間、磁気圏擾乱もやや活発な状態を継続するでしょう。
ACE
が観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC
リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, CRL
沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) CRL
この情報ページについて、コメント、要望などがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。