宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

Supported by NIT, Kagoshima College  
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:52)
今日、M1.2の中規模フレアが発生しました。
また、M5.0の中規模フレアが一昨日発生しています。
太陽風の速度がやや高くなっています。
磁気嵐が発達しています。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
1/ 2 07:21 C7.6
06:57 C5.6
06:32 M1.1
06:13 C7.1
04:37 C7.9
02:53 M1.2
00:16 M1.0
1/ 1 22:27 C5.6
20:48 C5.8
19:10 C7.1
13:35 M1.1
12:43 C8.1
07:46 M2.9
07:05 M2.7
06:13 M2.0
01:21 C5.7
12/31 23:47 C5.0
18:03 C7.5
13:54 M1.0
12:58 C4.7
12:16 C4.8
11:46 C5.0
10:15 C7.1
09:05 C7.2
07:35 M1.0
06:51 C7.4
06:30 C6.5
05:25 C5.5
05:00 C5.9
03:18 M1.6
02:16 M1.6
01:49 M5.0

黒点  1/ 2 (NOAA)
磁場 フレア
3935 1 α ---
3936 8 βδ M5
3937 1 α ---
3938 9 βγ M3
3939 9 βγ M1
3941 10 β ---
3943 6 β C6
3944 9 β ---
3945 6 β C6

太陽風 (DSCOVR)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:45 503 +4.6
-2 h 515 +4.5
-4 h 515 +3.3
-6 h 512 -2.1
-8 h 527 +2.4
-10 h 490 -19.1
-12 h - -

磁気圏 (京大)
時刻
JST
Dst
nT
 
nT
11:30 -111 -/ -
-2 h -119 -/ -
-4 h -141 -/ -
-6 h -128 -/ -
-8 h -153 -/ -
-10 h -215 -/ -
-12 h -196 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 2x10^1
1/ 2 0.2 1x10^2
1/ 1 0.5 5x10^2
12/31 0.6 4x10^2
12/30 0.5 4x10^2
12/29 0.7 1x10^3

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期
太陽写真 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線3日1日 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
Latest Events (SolarSoft)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
AIA131動画 (SDO)
SUVI195 (GOES)
SUVI131 (GOES)
LASCO (SOHO)
STEREO (STEREO)
太陽風 1日 (DSCOVR)
太陽風 7日 (DSCOVR)
ACE1日7日 (ACE)
太陽風予報 (NOAA)
衛星電子 (GOES)
衛星陽子 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
K指数 (NOAA)
地上磁場 (NICT)
Canada (AuroraMAX)
昭和基地カメラ (NIPR)
TromsoLongyear...

情報ページ
宇宙天気用語集
宇宙天気日報
宇宙天気臨時情報
NICT宇宙天気情報センター
Space Weather Prediction Center
これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2024/12/28 12:46 太陽風はより低速になっています。アイスランドのオーロラをどうぞ。
2024/12/29 12:21 太陽風は低速で、磁気圏も穏やかです。アイスランドのオーロラをどうぞ。
2024/12/30 12:11 X1.1の大規模フレアなどフレアの発生が増え、CMEも噴出しています。
2024/12/31 12:47 太陽風は低速の風が続いています。CMEによる太陽風の乱れが近付いています。
2025/ 1/ 1 12:04 CMEによる太陽風の乱れが到来しました。アイスランドのオーロラをどうぞ(12月29日のオーロラです)。
最新のニュース

2025/ 1/ 2 11:52 更新
太陽風の乱れが強まり、磁気圏活動が激しくなりました。アイスランドのオーロラをどうぞ(12月31日のオーロラ)。

担当 篠原

1日未明から始まった太陽風の乱れは、
1日夕方に磁場の強い南向きの変化が到来して、
もう一段大きい変化になりました。

その前に、アイスランド滞在中の藤井哲也さんよりいただいた、
現地では31日夜にあたる、
太陽風の最初の乱れによるオーロラの写真を紹介します。

撮影は、アイスランド南西側にあるケフラビーク国際空港の
北10kmほどの小さい半島の先端だそうです。
気温は-6度で風も強く、厳しい状況で5時間耐えての撮影だったとのことです。
掲載枚数の関係で、3回ほどに分けて紹介します。

今日の3枚は、世界時31日22時半頃の撮影です。
太陽風の乱れが到来して6時間程経った頃です。
太陽風の速度は450km/秒、磁場強度は20nTで、
南北成分は、-5nT程度の南向きになっています。
太陽風の変化としてはそれほど大きくはなく、
AE指数も700nTと中規模の変化に留まっています。

3枚の写真は、この様な条件で撮影されたものです。
速報で美しい写真をどうもありがとうございます。



一方、昨日の夕方、1日17時(世界時1日8時)頃から、
太陽風磁場の強い南向きが発生しています。
その頃、太陽風の速度は520km/秒と高速で、
磁場強度は、15nT程度に強まっていました。
ここでデータが欠けているので、正確には分かりませんが、
磁場強度が25nT程度に強まる変化が発生し、
南北成分は -10nTを超えて、
やがて -20nTに達する大きい変化になりました。

このため磁気圏の活動は更に激しくなり、
AE指数は、1日22時(世界時1日13時)から
1700nTに達する大きい変化が発生して、
その後、2日3時半(世界時1日18時半)にかけて、
1500nTを超える活動が繰り返し発生しています。

日本でも北海道などで低緯度オーロラが観測されたとのことで、
陸別町の銀河の森天文台のXのポストや、
星の観察館「満天星」からは、佐渡島からのポスト
など多くのポストが行われています。

静止衛星であるGOES衛星の磁場北向き成分のデータを見ると(4枚目の図)、
途中からグラフがマイナス側に変化しています。
静止軌道では地球の磁場は北向きなので、通常はプラス側にあるのですが、
太陽風磁場の強い南向きの影響で磁気圏が小さくなり、
人工衛星が太陽風磁場の領域に入ってしまったのです。
今回の様な太陽風の強い乱れがやって来た時に見られる変化です。

太陽風磁場の強い南向きは、
今日未明、2日2時(世界時1日17時)頃に終わり、
以降、0nT付近でしばらく推移して、現在は北向きになっています。
磁気圏の激しい変化もここで終わり、
AE指数は変化がほとんどなくなっています。

現在の太陽風は、
速度は500km/秒と高速の風が続いていますが、
磁場強度は7nTまで下がっていて、普通の高速風の状態です。

GOES衛星SUVI 195の太陽コロナ写真を見ると、
中心部の南北それぞれにコロナホールが広がっています。
特に北側は広がりが大きく、
これらの影響による太陽風速度の高まりが、
明後日くらいから始まるかもしれません。
磁気圏活動の高まりに注目してください。


太陽は、北西の端(右上)に達した3936黒点群で、
M1.1、M1.0、M1.2、M1.1と、中規模フレアが続いています。
3936群は、この後沈んで見えなくなります。

一方、北東の端(左上)で、小規模フレアが数回発生しています。
この後、活動的な領域が現れそうです。



ケフラビーク国際空港から北に10kmほどの場所で、現地12月31日22時36分(世界時と同じ)に撮影されたオーロラ。
(c) 藤井哲也氏


ケフラビーク国際空港から北に10kmほどの場所で、現地12月31日22時46分(世界時と同じ)に撮影されたオーロラ。
(c) 藤井哲也氏


ケフラビーク国際空港から北に10kmほどの場所で、現地12月31日22時55分(世界時と同じ)に撮影されたオーロラ。
(c) 藤井哲也氏


GOES衛星の磁場北向き成分が、一時的にマイナスに変化している(太陽風の南向き磁場の影響)。
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース


GOES衛星SUVI 195による太陽コロナの様子。
(c) GOES衛星SUVI 195 (NOAA)


2日10時半(世界時2日1時半)に福岡で撮影した太陽。
(c) 宇宙天気ニュース


ACEが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分)
磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース



AE指数(速報値)
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学WDC




27日の太陽周期に合わせた図
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
コロナ
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
φ (度)
磁場 Bz,Bt
nT
Dst
nT
磁場短期変動
nT
イプシロン
MW
GOES 電子
/cm^2 s sr
GOES 陽子
/cm^2 s sr

コロナ
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
φ (度)
磁場 Bz,Bt
nT
Dst
nT
磁場短期変動
nT
イプシロン
MW
GOES 電子
/cm^2 s sr
GOES 陽子
/cm^2 s sr



GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース




  宇宙天気ニュースは、
  鹿児島工業高等専門学校にWebサーバを設置しています。

このニュースについて、コメントなどがありましたら、
篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。