宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (13:36)
今日、C7.7の小規模フレアが発生しました。
また、M6.5の中規模フレアが昨日発生しています。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏内が荒れています。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
2/ 8 13:03 C7.7
12:39 C2.5
12:07 C6.2
09:09 C1.4
06:23 C4.3
06:02 C4.3
2/ 7 13:35 C9.9
11:20 M6.5
07:45 C2.7
06:43 C7.6
06:15 M1.3
03:47 M3.0
00:23 C3.5
2/ 6 15:56 C4.1

黒点  2/ 8 (NOAA)
磁場 フレア
1043 1 α ---
1045 18 βγ M6
1046 2 β ---

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
13:30 380 +3.5
-2 h 384 +0.4
-4 h 393 -2.7
-6 h 403 -1.6
-8 h 401 +0.1
-10 h 407 +4.0
-12 h 383 +3.6

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
12:59 -12 -44/ 12
-2 h -14 -28/ 16
-4 h -10 -14/ 9
-6 h -7 -3/ 7
-8 h -3 1/ 10
-10 h -5 -4/ 3
-12 h -7 -4/ 5

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 6x10^0
2/ 8 0.7 6x10^1
2/ 7 0.7 3x10^1
2/ 6 0.6 4x10^2
2/ 5 0.7 4x10^2
2/ 4 0.7 4x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2010/ 2/ 3 09:02 太陽風の速度は540km/秒まで上昇しています。1月までの黒点数をまとめました。
2010/ 2/ 4 10:14 太陽風の速度は460km/秒に下がり、やや高速です。オーロラの活動が続いていました。
2010/ 2/ 5 08:42 太陽風の速度は400km/秒を割りつつあります。磁気圏は静かです。
2010/ 2/ 6 11:06 太陽では、Bクラスの小さな活動が起こり始めています。太陽風は低速で、磁気圏も穏やかです。
2010/ 2/ 7 11:54 1045黒点群が一気に発達し、中規模フレアを3回起こしています。
最新のニュース

2010/ 2/ 8 13:36 更新
1045黒点群は大きくなり、小規模フレアを起こし続けています。CMEも発生しています。

担当 篠原

太陽のフレア活動は続いています。
昨日は、ニュースの時にM6.4の中規模フレアが発生しましたが、
その後も、C9.9、C4.2、C4.2、C1.0と小規模フレアが続き(NOAAのリスト)、
今日もまた、ニュースとともにC6.2、そしてC7.7とフレアが盛んに発生しています。

1045黒点群は、更に形を変え、大きな黒点が並ぶように見えています。
この大きさになると、眼の良い人であれば、直接見えるかもしれません。
日食メガネをとり出して、挑戦してみてはいかがでしょうか(私は見えませんでした)。

1045黒点群は、磁場構造も複雑で、エネルギーを蓄えていると考えられます。
今後も中規模フレアや、あるいはXクラスの大規模フレアを起こすかもしれません。
Xクラスが発生すれば、2006年12月以来となります。

また、太陽の東端からは、1046黒点群が上がってきました。
こちらも、EIT195では明るく見えていた領域で、
黒点は小さいですが、今後の活動が注目されます。


また、昨日のM6フレアによって、
CME(太陽ガスの放出現象)が発生しています(動画を掲載しています)。
太陽の中心付近で発生したため、地球に向かって飛び出しています。
LASCO C3では、太陽を囲むように広がるFull Halo CMEが観測されています。
太陽が静かだったので当たり前ですが、こんなCMEも久しぶりに見た気がします。
明日の夜くらいから明後日にかけて、到来が考えられます。
(こういう予想も久しぶりで、少しうろたえています)

引き続き、太陽の動きに注目してください。



一方、太陽風は、速度が400km/秒と平均的なレベルに上がり、
その後380km/秒で落ち着いています。
まだ高速風の到来という変化ではなく、太陽風の変化はこれからでしょう。

磁場強度を見ると、5nTからゆっくりと強まり、現在10nTを超えるほどに上がっています。
速度の上昇は近いのかもしれません。
太陽活動でかすんでしまいましたが、コロナホールは太陽の西側に進んでいます。
そろそろ影響がやってきても良い頃です。


ここまでの磁気圏活動は、静穏です。
現在、磁場強度が強まっているため、簡単に強い南向きになることがあります。
その場合、オーロラ活動が一気に活発化しますので、しばらく注意が必要です。
この後、速度も上昇を始めると、影響は一段と強まりやすくなります。

CMEの影響も重なって、今週はにぎやかな一週間になりそうです。



SOHO EIT195による、太陽コロナ。8日10時(世界時8日1時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽可視光写真。1045、1046黒点群が見えています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる磁場写真。1045黒点群付近の磁場は複雑です。
(c) SOHO (ESA & NASA)


太陽を囲むようにガスが広がっていくFull Halo CMEが観測されました。
(c) SOHO (ESA & NASA)


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。