宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (09:33)
今日、C1.4の小規模フレアが発生しました。
太陽風は速度、南向き磁場ともに静かです。
磁気圏は静かです。
太陽放射線と放射線帯電子はともに静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
12/17 06:12 C1.4
12/16 21:22 C3.7
10:01 C5.4
12/15 --- ---

黒点 12/16 (NOAA)
磁場 フレア
1034 2 β ---
1035 16 β C5

太陽風 (ACE)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
09:15 343 +1.6
-2 h 353 +1.8
-4 h 359 +1.3
-6 h 345 -2.1
-8 h 326 +0.7
-10 h 326 -1.0
-12 h 327 +1.2

磁気圏 (NICT)
時刻
JST
環電流
nT
沖縄擾乱
nT
08:59 -9 -1/ 4
-2 h -10 -2/ 2
-4 h -12 0/ 4
-6 h -12 3/ 11
-8 h -12 4/ 4
-10 h -11 6/ 4
-12 h -13 6/ 5

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 0.2 -x10^-Inf
12/17 0.5 4x10^0
12/16 0.5 6x10^0
12/15 0.8 6x10^0
12/14 0.7 5x10^0
12/13 0.8 6x10^0

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
STEREO (STEREO)
コロナホール (NAOJ)
太陽風 1日 (ACE)
太陽風 7日 (ACE)
セクター構造 (NICT)
太陽放射線 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
衛星電子 (GOES)
衛星環境 (GOES)
衛星電子予測 (JAXA)
沖縄磁場変動 (NICT)
Dst予測 (NICT)
AE指数 (NICT)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
NICT磁力計 (NICT)
シベリア磁場 (NICT)
昭和基地 (NICT)
オーロラ帯 (CARISMA)
Alaskaカメラ (SALMON)

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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2009/12/12 08:14 250km/秒と非常に遅い太陽風になっています。1034黒点群の活動は落ち着いています。
2009/12/13 10:58 290km/秒と遅い太陽風が続いています。磁気圏も静穏です。
2009/12/14 13:33 太陽風磁場が1日にわたって南向きになりました。低速風のため、小規模のオーロラ活動が発生しています。
2009/12/15 08:37 太陽風磁場の大きな変動が続いています。1035黒点群が大きくなっています。
2009/12/16 13:33 1035群で、C5の小規模フレアが発生しました。低速の太陽風が続いています。
最新のニュース

2009/12/17 09:33 更新
1035黒点群は、小規模フレアを3回起こしています。CMEも発生しています。

担当 篠原

1035黒点群は活発な活動が続き、この1日間にCクラスの小規模フレアを3回起こしています。
16日10時(世界時16日1時)にC5.4
16日21時半(世界時16日12時半)にC3.7
17日6時(世界時16日19時)にC1.4

規模はだんだん小さくなっていますが、
X線強度は高まったままで、活動が衰えているということではなさそうです。

可視光写真を見ると、黒点は横長に広がっていて、
昨日よりも増えているように見えます。
引き続き、中小規模のフレア発生に注意が必要です。


最初のC5.4フレアに伴うCME(太陽ガスの放出現象)がSOHOでも見えていました。
今日1枚目のLASCO C3の動画を見てください。
かなり淡いガスですが、太陽の上半分を中心に、
それでも太陽全体を包むように、ガスが広がっているのが見えます。

また、昨日のSTEREO AheadのCOR3の続きを、2枚目に掲載しています。
この写真では、地球は左の方向にあります。
CMEが地球へ向かって飛び出しているのが良く分かります。
この写真で見ると、CMEはやや上寄りに向かっていて、SOHOの写真の様子と一致します。

地球に対して真正面の発生だったので、
CMEのガスが地球へやってくるのはほぼ間違いないでしょう。
19、20日あたりの太陽風に注目してください。
フレアが小規模なので、太陽風の変動は比較的小規模だと思いますが、
オーロラを活発化したり、磁気嵐を起こす可能性があります。
まとまった磁場の変動がやってきて強い南向きを作ると、磁気圏の変動はさらに大きくなります。


現在の太陽風は、速度が少し上がって350km/秒となっています。
遅い速度なのですが、これまでが低すぎたので、
なんだか上昇したような印象を持ってしまいます。
磁場強度は4nTくらいへ弱まっています。
ここ数日の太陽風の様子とは変わってきた印象です。

オーロラ活動は、小規模ですが、AE指数で200〜300nTほどの変化が3回ほど発生しています。


明日くらいから、回帰性の太陽風の速度上昇がやって来るかもしれません。
コロナホールが小さくなっていたので、影響は弱まっているのではないかと思います。
どの程度速度が変化するのか、注目してください。



SOHO LASCO C3カメラによる、CME(太陽ガスの放出現象)。太陽を囲むように広がっています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


STEREO AheadのCOR2による、C5フレアに続くCME。
(c) NASA


SOHO EIT195による太陽コロナ。17日9時(世界時17日0時)。
(c) SOHO (ESA & NASA)


SOHOによる太陽可視光写真。1035黒点群が大きく見えています。
(c) SOHO (ESA & NASA)


GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SWPC



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SWPC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



シベリアで観測された3日間の磁場データ
右側の3分の1が、昨日のデータになります。グラフが上がったり下がったりすると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SWPC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。