宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2006/12/ 4 10:20 更新 太陽風は速度が遅く、磁気圏も穏やかです。小規模フレアが発生しています。 担当 篠原 太陽風は、速度が370km/秒前後とやや低速で安定しています。 ACEの図の最後のところでは、350km/秒へもう一段下がっています。 一時的な低下の可能性もありますが、前周期の傾向を参考にすると、 このまま更に下がっていく可能性が高そうです。 太陽風の磁場強度は4nTで、こちらは普通の大きさです。 南北成分は弱いですが、やや南寄りの傾向に見えます。 ただし、大きくても-3nTくらいと小幅ですので、 速度が遅いことと重なって、磁気圏への影響はかなり小さいと思われます。 実際、AE指数を見ると、ほとんど変化がない状態です。 12月に入って、GOES13のX線太陽写真が更新されておらず、 コロナホールの最新状況が分かりません。 27日周期の図だけで今後を予想することになりますが、 前周期11月9日にやってきた高速太陽風が、そろそろ帰って来ます。 単純にカレンダーを当てはめると、到来は12月6日になります。 細かく見ると、速度と磁場の高まりは、6日の真ん中あたりから始まりそうです。 図は世界時(日本時間から-9時間した時刻)ですので、 日本時間で考えると、6日の夜になります。 実際には、太陽風はそこまで正確に27日の周期性を持っている訳ではなく、 1日程度前後することは普通に起こります。 しかし、27日の図を見ながら、狙いを定めてみることも面白いと思います。 高速風の始まりでは、磁場強度が先に強まります。 その時に、大きな南向きになって、 激しいオーロラ活動がもたらされる可能性が高まります。 11月9-10日がその状態で、-10nTを超える強い南向き磁場が発生しています。 沖縄のデータを見ると、 「沖縄変動」が-80nTくらいまで下がっていて、磁気嵐が発生していたことを示しています。 また、「沖縄短気変動」が強まっていて、 この時、極域でオーロラ活動が強まっていたことを示しています。 今周期はどのような変化になるでしょうか。 太陽では、昨日お知らせした3つの小規模フレアに続いて、 3日12時半(世界時3日3時半)にもC1の小さな小規模フレアが発生しています。 発生源は926黒点群です。 その後も、Bクラスの小さな変化も記録されていて、やや活動的な状態が続いている様です。 926黒点群は、規模としては幾分縮小しているようで、 これ以上大きな活動を始めることはなさそうです。 フレア活動は現状レベルの変動に留まりそうです。 ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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