宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
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EIT195 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/11/29 14:53 太陽風はやや高速の状態が続いています(460km/秒)。
2006/11/30 12:12 太陽風の磁場強度が大きく強まりました(17nT)。現在、南寄りの傾向が現れていますので、磁気圏活動が強まりそうです。
2006/12/ 1 11:50 太陽風磁場が長時間大きく南を向き(-10nT)、激しい磁気圏擾乱が発生しました。
2006/12/ 2 10:43 太陽風は磁場強度4nT、速度400km/秒と通常の状態に戻っています。
2006/12/ 3 10:43 926黒点群が小規模フレアを3回起こしています。太陽風、磁気圏は静穏です。
最新のニュース

2006/12/ 4 10:20 更新
太陽風は速度が遅く、磁気圏も穏やかです。小規模フレアが発生しています。

担当 篠原

太陽風は、速度が370km/秒前後とやや低速で安定しています。
ACEの図の最後のところでは、350km/秒へもう一段下がっています。
一時的な低下の可能性もありますが、前周期の傾向を参考にすると、
このまま更に下がっていく可能性が高そうです。

太陽風の磁場強度は4nTで、こちらは普通の大きさです。
南北成分は弱いですが、やや南寄りの傾向に見えます。
ただし、大きくても-3nTくらいと小幅ですので、
速度が遅いことと重なって、磁気圏への影響はかなり小さいと思われます。
実際、AE指数を見ると、ほとんど変化がない状態です。

12月に入って、GOES13のX線太陽写真が更新されておらず、
コロナホールの最新状況が分かりません。
27日周期の図だけで今後を予想することになりますが、
前周期11月9日にやってきた高速太陽風が、そろそろ帰って来ます。
単純にカレンダーを当てはめると、到来は12月6日になります。
細かく見ると、速度と磁場の高まりは、6日の真ん中あたりから始まりそうです。
図は世界時(日本時間から-9時間した時刻)ですので、
日本時間で考えると、6日の夜になります。

実際には、太陽風はそこまで正確に27日の周期性を持っている訳ではなく、
1日程度前後することは普通に起こります。
しかし、27日の図を見ながら、狙いを定めてみることも面白いと思います。

高速風の始まりでは、磁場強度が先に強まります。
その時に、大きな南向きになって、
激しいオーロラ活動がもたらされる可能性が高まります。
11月9-10日がその状態で、-10nTを超える強い南向き磁場が発生しています。
沖縄のデータを見ると、
「沖縄変動」が-80nTくらいまで下がっていて、磁気嵐が発生していたことを示しています。
また、「沖縄短気変動」が強まっていて、
この時、極域でオーロラ活動が強まっていたことを示しています。

今周期はどのような変化になるでしょうか。


太陽では、昨日お知らせした3つの小規模フレアに続いて、
3日12時半(世界時3日3時半)にもC1の小さな小規模フレアが発生しています。
発生源は926黒点群です。
その後も、Bクラスの小さな変化も記録されていて、やや活動的な状態が続いている様です。
926黒点群は、規模としては幾分縮小しているようで、
これ以上大きな活動を始めることはなさそうです。
フレア活動は現状レベルの変動に留まりそうです。




ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。