宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙環境計測グループ」よりお届けした記事です
太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

リアルタイムデータ
27日周期 (NICT)
短期太陽風電子
太陽黒点 (SOHO)
太陽X線 (GOES)
活動領域 (NASA)
EIT284 (SOHO)
EIT195 (SOHO)
LASCO C2 (SOHO)
LASCO C3 (SOHO)
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2006/11/27 11:28 600km/秒の高速太陽風が続いています。
2006/11/28 10:29 太陽風の速度は下がり始めています(520km/秒)。オーロラ活動も次第に小規模になっています。
2006/11/29 14:53 太陽風はやや高速の状態が続いています(460km/秒)。
2006/11/30 12:12 太陽風の磁場強度が大きく強まりました(17nT)。現在、南寄りの傾向が現れていますので、磁気圏活動が強まりそうです。
2006/12/ 1 11:50 太陽風磁場が長時間大きく南を向き(-10nT)、激しい磁気圏擾乱が発生しました。
最新のニュース

2006/12/ 2 10:43 更新
太陽風は磁場強度4nT、速度400km/秒と通常の状態に戻っています。

担当 篠原

太陽風の磁気的な乱れは終わっています。
昨日のニュース以降、太陽風は速度400km/秒、磁場強度4nTの通常の状態で安定しています。

今日は初めに、27日周期の図を見て下さい。
11月29-30日(図は世界時です)に磁場強度(3列目の青線)の山が見えています。
最大で15nTを超えるくらいまで強まっています。
その山の中で、南北成分(赤線)が、プラスからマイナスへ波打つように変化しているのが分かります。
ここで、太陽風磁場の向きがぐるっと北から南へと回転したのです。
そして、この回転の後半で、強い南向きが半日にわたって続きました。
その影響で、磁気圏が大きく乱れたのです。

その磁気圏の乱れは、すっかり終わっています。
現在の太陽風の磁場南北成分は、2〜4nTくらいの強さで南北に振動する様に変化しています。
それほどの南向きになっていない事と、速度も普段のレベルのため、
磁気圏への影響は小さくなっている様です。
AE指数には目立った変化は無く、極域のオーロラ活動は穏やかな状態です。

沖縄の磁場データを見ると、-100nTに大きく下がった後は、順調に回復を続けていて、
既にほとんど静穏レベルまで戻っています。
磁気嵐は終息したと考えて良いでしょう。

再び27日の図に戻ると、前周期のコロナホールによる小さな乱れの部分(11月4-5日)を半分過ぎています。
この時も、たいした乱れではなかったのですが、今回は今のところまったく変化が見えていません。
今日も何もなければ、影響はすっかりなくなったと考えられます。
次は、12月6日(前周期は11月9日)に高速風が始まると予想されます。


放射線帯の高エネルギー電子は低いレベルで推移しています。
次の高速風までは、このまま低いレベルが続くでしょう。

太陽では、今朝、2日10時(世界時2日1時)ころにC1に達する小さな小規模フレアが発生しています。
発生源は現時点では分かりません。
黒点群の規模に目立った変化は無く、
今後も、時に小規模フレアが発生するという程度の活動でしょう。



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



27日の太陽周期に合わせたデータプロット
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) NICT
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
Bx (nT)
IMF Bz,Bt
nT
沖縄変動
nT
沖縄短期変動
nT
静止軌道電子
/cm^2 s sr
GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。