宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

 
当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
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これまでの経過 (過去のニュースの全リスト)
2005/ 9/ 7 12:32 今朝、M1.4の中規模フレアが発生しました。太陽風は通常の状態です。
2005/ 9/ 8 09:19 8日2時(世界時7日17時)に、X17の猛烈な太陽フレアが太陽の東端で発生しました。
2005/ 9/ 9 12:10 今朝、X5.4の大規模フレアが発生しました。太陽の東端で非常に激しい活動が続いています。
2005/ 9/10 12:17 808黒点群によって、Xクラスの大規模フレアが連続して発生しています。太陽放射線も更に強まっています。
2005/ 9/11 14:02 太陽風が大きく乱れており、磁気圏ではオーロラが活発になっています。太陽では大規模フレアが続いています。
最新のニュース

2005/ 9/12 12:52 更新
太陽風の速度は高速(800km/秒)で、オーロラがたいへん活発に続いています。808黒点群の活動は、少し落ち着いています。

担当 篠原

ACE衛星の太陽風データが回復しています。
太陽放射線(高速のプロトン粒子)が減少しつつあるためです。
回復したデータを見ると、太陽風は非常に高速の状態が続いています。
データ回復直後の速度は1000km/秒に達しています。
速度はその後ゆっくり低下していますが、現在も800km/秒ありとても高速です。

磁場強度は高速風到来直後の20nTからゆっくり弱まって、7nTくらいにまで下がっています。
磁気圏への影響を決定する、磁場の南向き成分は連続して現れています。
振幅は-5nTを切る程度でそれほど強いものではありませんが、
速度が非常に高速だったため、磁気圏活動はかなり活発になっています。

この間、Dst指数は-100nTの減少を示しています。
中規模の磁気嵐が発生していた様です。
沖縄の磁場データでも、静穏レベルの青線から最大で-200nTの減少が発生しています。
この減少幅が大きくなるほど、磁気嵐は発達している事になります。
Dstの-100nTよりも沖縄が激しくなっているのは、局地的な効果が加わっているためです。

AE指数のグラフを見ると、1000nTを越えるとても活発な活動が連続して発生しています。
速度や磁場強度が次第に低下しているため、グラフ全体を見ると、
前半から後半にかけて、変化の規模は低下しています。
このまま速度が更に下がって行けば、オーロラ活動も落ち着いて行くでしょう。

また、磁場が北向きに切り替わると、エネルギーの流入が止まりますので、
磁気圏は一転して穏やかに変わります。

808黒点群の活動は、ちょっと落ち着いています。
昨日のニュース以降は、11日21時半(世界時11日12時半)のM3.1の中規模フレアが最大で、
Xクラスに及ぶ大規模な活動は起こしていません。
黒点群はまだ大きな姿を見せています。
このまま減衰して行くのか、新たにエネルギーを蓄えつつあるのか、
今後の変化に対して注意が必要でしょう。

大規模フレアが見られなくなったこともあり、
太陽放射線の強度が下がっています。
まもなく100PFUに下がりそうです。

一方、放射線帯の高エネルギー電子は一気に密度を上げています。
青線のGOES10では、一気に警戒ラインである10の4乗の線を越え、10の5乗に達する勢いです。
赤線のGOES12はまだそこまで上がっていませんが、今後上昇すると思われます。
衛星の運用では、今後はこちらに対する注意も必要でしょう。



ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分)
および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線)
(c) NOAA/SEC



沖縄の磁場擾乱
下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。
(c) NICT



リアルタイムAE指数
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学, NICT



GOES衛星の太陽X線データ
(c) NOAA/SEC



SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点
(c) SOHO (ESA & NASA)



GOES衛星の太陽放射線データ
(c) NOAA/SEC



GOES衛星による、静止衛星軌道における高エネルギー電子の変化
(c) NOAA/SEC





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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。