宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2005/ 4/ 5 13:06 更新 太陽風擾乱が始まりました。南向き磁場が強く、オーロラ活動がとても活発です。磁気嵐も始まっています。 担当 篠原 コロナホールによる太陽風の乱れが本格的になっています。 速度は昨日より上昇を続けており、現在650km/秒に達しています。 磁場強度は再び強まって、10nT前後で推移しています。 これらの数値は、高速太陽風領域としてはさほど大きな変化ではありませんが、 太陽風磁場の南向き成分が-5〜-10nTと強い値で、 4日22時(世界時4日13時)頃から半日程続いており、この影響で磁気圏が大きく乱れています。 オーロラ活動を示すAE指数のグラフでは、1000nTを越える大きな変化が連続的に観測されています。 沖縄の磁場強度は青の横線で示している静穏レベルから大きく下がり、 現在は-100nTにまで下がっています。 これは磁気圏が磁気嵐状態に入っている事を示していると思われます。 磁気嵐が発達する程、沖縄の磁場強度は下がって行きます。 昨日のニュースでは、今回の擾乱は小規模に留まるのではないかと書きましたが、 南向き磁場が長時間続いているために地球への影響が大きく、大きな乱れになっています。 SOHO EIT284の太陽写真を見ると、コロナホールはかなり西に傾いています。 従って、高速太陽風が数日に渡って続く事はないでしょう。 27日前の3月8日の写真と比べると、 コロナホールはより淡く(明るく)なって弱まっており、大きさも小さくなっています。 従って、現在がほぼ最高速で、もう1日程度で速度は低下に転じるのではないでしょうか。 南向き磁場が続いていますので、その間は磁気圏活動は活発に続きます。 南向きから北向きに傾向が変われば、エネルギーの流入が止まるのでオーロラの活動度も低下します。 また、太陽風速度と磁場強度そのものが下がれば、オーロラの規模は小さくなっていきます。 太陽のフレア活動は現在も静穏です。 やや強まっていたX線の背景レベルは、また弱まっています。 黒点群は3つ見えていますが、どれも活動度は低く穏やかです。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
(c) NOAA/SEC SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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