宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「情報通信研究機構宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2004/ 9/ 2 11:00 更新 太陽風の速度がやや高めですが、磁気圏は静穏です。明日、CMEによる小規模の乱れが見られるかもしれません。 担当 篠原 31日14時半(世界時31日5時半)に663群で発生したM1.4の中規模フレアに伴う、 CME(太陽ガスの放出現象)についてお知らせします。 SOHO衛星のLASCO C3カメラで、CMEが飛んで行く様子が撮影されています。 今回のCMEはきれいにリング状に見えています。 このCMEは地球から見て、ほぼ真横に放出されていますので、 地球への影響は小さいでしょう。 影響があるとすると、明日の午後以降に太陽風の速度に上昇が現れると思います。 続いて、宇宙天気の現況です。 太陽風の磁気擾乱はすっかり終わりましたが、 太陽風の速度は480km/秒と通常よりやや速い状態が続いています。 SOHO EIT284カメラの太陽画像では、太陽面は比較的のっぺりとしていて、 はっきりとしたコロナホールは見られません。 従って、太陽風の速度が更に大きく上昇する事は無いと思われますが、 現在のやや高速という状態がどの程度続くのか、予測が難しくなっています。 27日前の前周期にも、数日後ですが小規模な速度上昇が見られていますので、 関連があるのかもしれません。 太陽風磁場は強度が5nT。南向きはほとんどなく、磁気圏は静穏です。 AE指数によるとオーロラ活動も目立った現象は起きていない様です。 また、沖縄の磁場変化も磁気嵐による磁場強度の減少から、 通常レベルの青線に向かって回復している様子が分かります。 太陽面では東の端に667黒点群が上って来ました。 かなり活動的かもしれないという予測もありましたが、 現在の規模は小さく、活動レベルも低い様に思われます。 現在のフレア(太陽爆発)活動は無く、穏やかです。 SOHO LASCO C3カメラによるCME。 (c) ESA & NASA SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
SOHO衛星のLASCO C3カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC 27日の太陽周期に合わせたデータプロット (太陽風版) 太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。 (c) NICT
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, NICT 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) NICT SOHO衛星のMDIカメラによる太陽黒点 (c) SOHO (ESA & NASA) GOES衛星の太陽X線データ (c) NOAA/SEC | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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