宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです)

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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。

ニュース発行時の
宇宙天気概況

Y. Obana
最新状況 (11:20)
今日、C3.8の小規模フレアが発生しました。
また、M8.2の中規模フレアが一昨日発生しています。
太陽風が非常に高速です。
磁気嵐がやや発達しています。
太陽放射線が非常に強くなっています。放射線帯電子は静穏です。

フレア (GOES)
発生日 JST 検出
6/ 2 01:18 C3.8
6/ 1 23:34 C8.9
09:13 C4.0
07:30 C2.2
06:54 C2.2
04:00 C4.8
01:22 C5.1
00:40 M2.9
5/31 22:25 C6.5
19:03 C9.0
17:11 M4.5
16:22 C7.0
16:00 C5.5
14:11 M2.4
08:33 M8.2
02:59 M1.6

黒点  6/ 2 (NOAA)
磁場 フレア
4096 1 α ---
4099 11 βγ C4
4100 27 βγ M8
4101 5 β ---
4104 3 β M2

太陽風 (DSCOVR)
時刻
JST
速度
km/s
南北磁場
nT
11:15 790 +4.1
-2 h 866 -0.2
-4 h 932 +4.1
-6 h 968 +6.7
-8 h 882 +6.3
-10 h 962 +15.4
-12 h 999 +13.4

磁気圏 (京大)
時刻
JST
Dst
nT
 
nT
10:30 -57 -/ -
-2 h -83 -/ -
-4 h -79 -/ -
-6 h -73 -/ -
-8 h -71 -/ -
-10 h -94 -/ -
-12 h -120 -/ -

放射線 (GOES)
時刻
JST
プロトン
10MeV
電子
2MeV
最新 5.4 9x10^1
6/ 2 52.4 2x10^2
6/ 1 666.0 2x10^4
5/31 6.2 1x10^4
5/30 0.3 3x10^3
5/29 0.3 9x10^2

静か 激しい 非常に


















リアルタイムデータ
27日周期短期
太陽写真 (swnews)
黒点動画 (SDO)
X線3日1日 (GOES)
SolarMonitor (TCD)
Latest Events (SolarSoft)
AIA193動画 (SDO)
AIA304動画 (SDO)
AIA131動画 (SDO)
SUVI195 (GOES)
SUVI131 (GOES)
LASCO (SOHO)
STEREO (STEREO)
太陽風 1日 (DSCOVR)
太陽風 7日 (DSCOVR)
ACE1日7日 (ACE)
太陽風予報 (NOAA)
衛星電子 (GOES)
衛星陽子 (GOES)
衛星磁場 (GOES)
AE指数 (京都大学)
Dst (京都大学)
K指数 (NOAA)
地上磁場 (NICT)
Canada (AuroraMAX)
昭和基地カメラ (NIPR)
TromsoLongyear...

情報ページ
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これまでの経過 (過去のニュースの 閲覧全リスト)
2025/ 5/28 12:39 太陽風の速度が600km/秒に高まっています。磁気圏の活動も強まっています。
2025/ 5/29 12:48 太陽風の速度は一旦下がって、再び630km/秒に高まっています。磁気圏も活動的です。
2025/ 5/30 13:02 太陽風の速度は700km/秒に高まっています。磁気圏の活動も強まっています。
2025/ 5/31 14:18 M8.1の中規模フレアが発生しました。CMEが発生して、太陽風の乱れが地球に向かっています。
2025/ 6/ 1 11:58 M8.1フレアのCMEによる太陽風の乱れは、1日の深夜に到来する可能性があります。
最新のニュース

2025/ 6/ 2 11:20 更新
1050km/秒と非常に高速の太陽風が到来し、磁気圏活動も激しくなりました。山口県萩市の低緯度オーロラをどうぞ。

担当 篠原

角田佳昭さんより、山口県萩市で昨夜遅くに撮影された
低緯度オーロラの写真をいただきました。

写真の中心に北極星があり、
左側に北斗七星の水を汲む四角の星が見えています。
1枚目でも赤い光が淡く写っていますが、
30分後の2枚目になると赤味が一段増して、
そのまま6分後の3枚目へ続いています。

角田さんは福岡の宗像ユリックスプラネタリウムの方で、
福岡から見ると山口県の一番遠くにあたる萩市まで遠征しての撮影です。

角田さんによると、
「昨年10月に同じ場所で低緯度オーロラの撮影に挑みましたが叶わず、
今回ようやく撮影できました。
来月からプラネタリウムでオーロラの番組が始まるので、
紹介できる画像が撮れて良かったです。」
とのことです。
お近くの方はぜひ見に行って下さい。

3時間後の3時11分の写真も見せていただいたのですが、
背景の赤色は消えて、黒い星空に戻っていました。
素晴らしい記録写真をありがとうございます。



CME(コロナ質量放出)による太陽風の乱れは、
NOAA/SWPCの予報よりもかなり早く、
昨日の昼過ぎ、1日14時半(世界時1日5時半)にACE衛星で観測されました。
予報の時刻と比べると、日本にとってはかなり良い時間帯で、
各地での低緯度オーロラ観測に繋がったと思います。

北海道名寄市のなよろ市立天文台きたすばるのX
石川県能登半島の星の観察館「満天星」のX
写真を紹介した角田さんのX
など。

太陽風の速度は750km/秒と元々高かったのですが、950km/秒へ高まり、
その後、1000〜1050km/秒と大台を超えるところまで高まりました。
磁場強度は7nTから20nTへ強まり、その後25nTに達しています。

太陽風磁場の南北成分は、南北に切り替わる様な変化が続きました。
南向きとしては、-10nTくらいの変化が度々発生し、
磁気圏の活動も活発になりました。
AE指数は、2000nTに達する激しい変化が3回に分かれて発生しています。

Dst指数は、1日19〜2日0時(世界時1日10〜15時)にかけて
-100〜 -120nTの変化が発生しています。
磁気嵐としては中規模の変化で、特に大きい乱れにはなっていません。

昨年5月の大磁気嵐では、
太陽風磁場が -40nTととても大きく南に向きました。
今回は磁場があまり南に強まらず、
磁気圏の乱れ方としては一段小さい規模に留まりました。

太陽風のグラフを見ると、
1日21時半(世界時1日12時半)以降は、
磁場の南北成分は北向きで推移するようになっています。
これに対応して、AE指数も途中から変化が小さくなっています。

現在の太陽風は、
速度は800km/秒に下がっていますが、まだ非常に高速です。
磁場強度は12nTとこちらも強まった状態です。

磁場の南北成分は、
今朝くらいから0nT付近で変化する様になっています。
太陽風の強まった状態は続いているので、
磁場が南向きに強まると磁気圏活動も再び活発になるでしょう。
この後も注目を続けて下さい。

現在のNOAA/SWPCの太陽風予報のページを見ると、
太陽風の乱れの到来時刻が1日14時(世界時1日5時)の予報に
差し替えられていました。
実際の到来時刻に合わせて計算し直したと思ったのですが、
画像の作成時刻(右下隅)を見ると、
昨日紹介した画像よりも前になっています。
先にこの予報を作っていて、
最終版として昨日の予報が公開されていたのかもしれません。
興味深いので、動画を5枚目に掲載します。


太陽は、4100黒点群で、昨夜1日23時半(世界時1日14時半)に
C8.9の小規模フレアが発生しています。
目立った変化はこのくらいです。



山口県萩市で、1日23時51分(世界時1日14時51分)に撮影された低緯度オーロラ。
(c) 角田佳昭氏


山口県萩市で、2日0時20分(世界時1日15時20分)に撮影された低緯度オーロラ。
(c) 角田佳昭氏


山口県萩市で、2日0時26分(世界時1日15時26分)に撮影された低緯度オーロラ。
(c) 角田佳昭氏


Dst指数は、-100〜 -120nTの強まりが発生しています(この指数は、マイナス方向に強まります)。
(c) 京都大学WDC


2日時点で公開されている太陽風予報の動画。太陽風の乱れの到来時刻はこちらの方が合っています。
(c) NOAA/SWPC


SDO衛星のAIA193カメラによる太陽コロナの様子
(c) SDO (NASA)



SDO衛星による太陽の可視光写真。マウスの矢印を写真に重ねると、黒点番号付きの写真に切り替わります。
(c) SDO (NASA)



ACEが観測した太陽風の磁場(黒線は全体の強度、赤線は南北成分)
磁場の向き、プラズマの密度、速度、温度
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース



AE指数(速報値)
下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。
(c) 京都大学WDC




27日の太陽周期に合わせた図
太陽が同じ面を地球に向けていた27日前の変化から、今後を予想することができます。
(c) 作図:宇宙天気ニュース
コロナ
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
φ (度)
磁場 Bz,Bt
nT
Dst
nT
磁場短期変動
nT
イプシロン
MW
GOES 電子
/cm^2 s sr
GOES 陽子
/cm^2 s sr

コロナ
太陽X線
○はM以上
太陽風速度
km/sec
セクター
φ (度)
磁場 Bz,Bt
nT
Dst
nT
磁場短期変動
nT
イプシロン
MW
GOES 電子
/cm^2 s sr
GOES 陽子
/cm^2 s sr



GOES衛星の太陽X線強度。赤・橙 = 0.1〜0.8 nm、青・紫 = 0.05〜0.4 nm
(c) データ:NOAA/SWPC、作図:宇宙天気ニュース




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