宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2003/12/11 10:38 更新 太陽風が非常に高速です。磁気嵐が発達する可能性があります。 担当 篠原 太陽風の速度が10日21時(世界時10日12時)頃から800km/秒を越えて、 非常に高い状態が継続しています。 太陽風磁場の南向き成分は-5nT以下の小さいレベルが続いていますが、 速度が非常に高速だったため、オーロラ活動はかなり活発だった様です。 オーロラの活動度を示すAE指数のグラフをご覧ください。 11日2時(世界時10日17時)頃に1500nTを越える、 そして11日6時(世界時10日21時)頃にも1000nTを越える激しい変化が見られています。 沖縄の磁場変化を見ると、極域の擾乱に対応する激しい上下の変動 (特に11日2時(世界時10日17時)頃)は見られますが、全体のレベルはほとんど下がっていません。 磁気嵐が発達した時には、地球を取り囲む様に赤道に添って巨大なリング状の電流系(環電流)が形成されます。 磁気嵐によってこの電流が発達した場合、地上の磁場が弱まる(グラフでは下がる)変化として観測されます。 昨夜の磁気擾乱ではこの変化が見られませんでしたので、 磁気嵐としてはほとんど発達しておらず、オーロラ活動として激しかったと言えそうです。 SOHO EIT286の太陽画像では、赤道を南北に横切っているコロナホールは西縁(右端)にかなり近づいています。 この領域からの地球への影響はそろそろ終わると思われます。 赤道から南半球側に広がる大きなコロナホールの影響はこれからです。 ここから出ている高速の太陽風が地球へ影響を及ぼすのかどうか、これから注意が必要です。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, CRL 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) CRL | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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