宇宙天気ニュース (これは過去のニュースです) |
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当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です |
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太陽フレア・磁気嵐・オーロラ活動など、宇宙天気の最新情報をお知らせするページです。 |
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2003/12/10 10:48 更新 コロナホールによる高速太陽風が地球に来ています。もうしばらく荒れた状態が続きます。 2003/12/10 19:25 追加 太陽風の速度が更に上昇しています。太陽風磁場に注意が必要です。 担当 篠原 ACE衛星の太陽風データによると、太陽風の速度(黄線)は700km/秒程度で継続しています。 南向き磁場(赤線)が一時減少した(9日23時、世界時9日14時以降)ため、擾乱も一時弱まった様ですが、 磁場強度(白線)は10nTレベルを保っており、 磁場が南寄りの方向を取り始めれば(ニュース更新時点でその傾向も見られます)、再び擾乱が激しくなるでしょう。 オーロラの活動度を示すAE指数のグラフを見ると、太陽風磁場南向き成分の減少と関連して、 10日0時(世界時9日15時)以降やや活動度が下がっています(一時的に1000nTに達する変動もありますが)。 しかし、太陽風の速度が依然高速ですので、 磁場の方向の変化によってオーロラ活動が活発化する可能性は十分あります。 沖縄の磁場データを見ると、この2日間、磁場のグラフが激しく上下している事が分かります。 AE指数の活動度にも見られましたが、 サブストームと呼ばれる磁気圏の擾乱現象が活発に発生していた事を示しています。 SOHO衛星 EIT284の太陽画像によると、 太陽面の赤道に分布するコロナホールはかなり西(右側)へ移動して来ました。 赤道部のコロナホールだけを考えると、この擾乱はあと1〜2日程度で終息すると思われます。 しかし、コロナホールは南半球(下側)へ向かってかなり大きく広がっています。 この領域の影響が地球へ及ぶのかどうか、今後の変化に注意が必要です。 2003/12/10 19:25 追加 (篠原) ACE衛星の観測によると、太陽風の速度が750km/秒を越えるレベルに達しています。 太陽風磁場の南向き成分が-5nT以下のため、激しい擾乱にはなっていない様ですが、 速度がかなり高速ですので、 今後南向き成分が強まってきた場合に大きな磁気活動に発展する可能性があります。 SOHO衛星のEIT284カメラの映像 (c) SOHO (ESA & NASA)
ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC リアルタイムAE指数 下段のAEグラフの値が高くなると、オーロラ活動が活発化しています。 (c) 京都大学, CRL 沖縄の磁場擾乱 下へ下がるほど、擾乱が発達している事を意味します。 (c) CRL 2003/12/10 19:25 追加 ACEが観測した太陽風の磁場(1番上の枠、白線は全体の強度、赤線は南北成分) および、太陽風の密度(3番目の橙線)、速度(4番目の黄線) (c) NOAA/SEC | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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