宇宙天気ニュース

2003/11/20 10:01 作成

当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
担当 篠原
 

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・高速太陽風も弱まって、静穏な状態です。今日の午後以降に衝撃波の到来が予想されます。

先月末に巨大なフレア(太陽爆発)を数度に渡って起こした黒点群が、太陽の裏側を半周して回帰してきました。
北側の黒点群は507という新しい番号になっています。南側の黒点群にはまだ番号が書かれていません。
先に昇って来た507は現在も大きな規模を保っている様ですので、注意が必要だと思われます。

コロナホールによって高速状態が続いていた太陽風はすっかりその速度を落としています。
現在は450km/秒レベルにまで下がりました。
このため、磁気圏の擾乱もほぼなくなっています。
沖縄の磁場の変動成分も、図中に青線で示している静穏レベルにまで回復しました。

昨日報告しましたように、full Halo CMEに関係する衝撃波の到来が、今日、20日の午後以降に予想されています。
衝撃波が地球に届いた場合、太陽風が再び高速になり、磁気嵐が発生することが考えられます。
磁気嵐の発達には太陽風磁場の南向き成分が大きく影響しています。
衝撃波が到来した場合はACE衛星の太陽風データの一番上の枠にある赤線にご注目下さい。
-10nT以上の様なマイナス側に大きな値を取ると、磁気嵐が大きく発達します。


SOHO衛星(ESA,NASA)MDIカメラによる太陽面
(c) SOHO (ESA & NASA)

ACE(NASA)が観測した太陽風の磁場(1番上の枠)と太陽風の密度(3番目の枠)、速度(4番目の枠)
(c) NOAA/SEC

沖縄の磁場擾乱
(c) CRL



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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。