10月28日、10月30日の巨大フレアと衛星・通信障害について
11/ 1 10:00 磁気嵐は終息しつつあります。
当時「通信総合研究所宇宙天気システムグループ」よりお届けした記事です
11/ 1 10:00更新
ACE
(NASA)が観測した太陽風の磁場(1番上の枠)と太陽風の密度(3番目の枠)、速度(4番目の枠)のデータです。
太陽風の速度はその後も順調に低下し、現在800km/秒と依然非常に高速ではありますが、
通常見られ得る高速太陽風のレベルにまで低下しました。
太陽風磁場も次第に弱くなり、現在は10nTを切っています。
これまで太陽風磁場が主に北を向いていたため、磁気嵐は沈静化に向かっていました。
しかし、南北成分の変化(1番上の枠の赤線)を見ると、ゆっくりと北から南向きに転じる可能性もあります。
磁場は小さくなっていますが、速度が今なお高速な状態が続いていますので、
再び擾乱が激しくなる可能性は残っています。
(c) NOAA/SEC
沖縄の磁場データより磁気嵐の進行状況を見ると、世界時31日0時(日本時間31日9時)以降順調に弱まって来ました。
現在は、磁気嵐開始前のレベルにほぼ戻っています。
このまま太陽風の速度が低下して行けば、磁気嵐も終息するものと思われます。
(c) CRL
GOES衛星
(NOAA)の放射線データによると、太陽放射線も順調に減少を続けています。
10MeV以上のプロトンフラックスは昨日から更に1桁低下し、現在10PFUレベルに下がっています。
(c) NOAA/SEC
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篠原 学( shino@kagoshima-ct.ac.jp )宛てお知らせ下さい。